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パイプライン戦略

インライセンス

日本は世界第2位の医薬品市場です。IMS Health's Drug Monitorのデータによると、2008年(平成20年)の日本の医薬品市場における売上高は、世界の医薬品売上高の約10%に当たる約7.6.兆円(1ドル=100円換算)であったと推算されています。 しかし、このような巨大市場でありながら、欧米では既に使用されているが、国内ではその使用が認められていない医薬品は未だ多数あり、一般に”Drug lag”と呼ばれています。

近年の国際的な医薬品の規制調和により、国際共同治験の試みが活発になっており、Drug lagは年々短縮・減少しつつあります。しかし日本独特の環境要因や、疾患の背景因子などから薬剤の開発が遅れたり、または全く開発されない場合もあります。この問題は近年、未承認薬問題として認識されており、規制当局、製薬業界が一丸となりこの解消に着手しました。

そーせいは日本と欧州をベースとした特色を生かし、医薬品業界に幅広いネットワークを構築し、欧米の製薬企業やバイオ企業が保有している潜在的な商品価値が高いと考えられる医薬品に着目しています。日本市場には未だ導入されておらず、しかし海外においては既に上市されている医薬品や欧米において既に開発後期段階にある医薬候補品について、日本における開発・販売権の確保をインライセンスの基本戦略とし、未承認薬の解消やアンメットニーズ(充たされていない医療ニーズ)に応えて参ります。

ノルレボ®は当社がいち早く未承認薬として国内開発に着手した製品です。本製品は1999年に初めて海外(フランス)で承認され、現在は世界の約50カ国で承認されており、WHOの“エッセンシャルドラッグリスト”に収載されておりますが、本邦ではこれまで承認されておりませんでした。当社は2001年にラボラトワール・エイチアールエー・ファルマ(Laboratoire HRA Pharma:フランス)から本製品の日本およびオーストラリアでの権利を取得し、研究開発を経て、日本国内での製造販売承認を2011年2月に取得し、同年5月に発売いたしました。

また、「ノルレボ®錠」に続く新たな医薬品(開発コード: SO-1105、適応:口腔咽頭カンジダ症)の日本における独占開発・販売権を2011年5月に取得いたしました。本剤はビオ・アリヤンス社が開発し、2006年10月にフランスで初めて承認を取得して以来、欧州26ヵ国、米国や韓国においてLoramyc®等の商品名で承認されています。既存の口腔咽頭カンジダ症治療薬に比べ、服用のしやすさや使用感、患者の利便性に優れており、新たな治療選択肢を提供できると期待しております。

創薬基盤技術, 及び新規製剤技術

医薬品の開発は、リスクとの戦いです。探索段階では数万からの化合物をスクリーニングし、最適な開発候補品を同定した後も、前臨床試験による安全性試験や溶解・吸収性などの製剤開発、さらに健常人による臨床第I相、患者を対象とした第II相、第III相試験を経て、すべてにおいて期待した効果、安全性の確認されたものだけが医薬品として承認されます。その成功確率は、最近では100万分の1、開発期間15年、開発コストは1000億円を超えるといわれ、上市される新薬の数は年々減少しています。

この様な業界環境の中、当社独自の創薬手法として「DRP®(ドラッグ・リプロファイリング・プラットフォーム®)」を他社に先駆けて確立いたしました。DRP®はリスクをできるだけ抑えつつ、既存医薬品(すでに上市された医薬品、若しくは開発が中断されたもの)、または臨床第II相以降へ供された、ヒトでの安全性が確率した化合物を基にしたリプロファイリングの手法です。この手法により、一例として古くから注射剤等として使われていた薬剤の新たな適応(慢性閉塞性肺疾患)を見出し、吸入製剤としてリプロファイルしました。その後本剤をノバルテイス社にライセンスして、現在NVA237(及び配合剤QVA149)として同社により開発が進められています。

しかしながら、過去のリプロファイリング手法で一応の成果が得られたことに、安住すべきではないと考えています。同じ手法に何時までも依存していたのでは、企業としての発展は限定されます。柔軟な発想で、新しい技術に基づいた、新たなビジネスモデルを追及し続けるのが、バイオベンチャーとしての使命だと考えています。この観点から、2010年8月にアクティバスファーマの子会社化により取得した同社のナノ粉砕化技術(APNT(エーパント): Activus Pure Nano Technology)に基づき、創薬基盤技術の強化を図り新たな成長戦略を追求します。

APNTは、難溶性の医薬品原料を50-300nm(ナノメートル)レベルの結晶粒子径に粉砕しつつ、既存技術で問題となっていた夾雑物の混入を極めて低く抑えることが可能という特徴を有します。これにより、これまで開発が困難であった難溶性薬物の注射、点眼、吸入製剤への展開が期待されます。

このような新規製剤の開発あるいは製剤工夫は、患者利便性の向上や、新規適用など、医療にとって大きな寄与が期待されます。NVA237もその薬理学的特徴に加えて剤形を変更(吸入製剤)することにより、対象疾患(慢性閉塞性肺疾患)に適した薬剤が開発されました。

さらに、SO-1105は、薬効成分は古くから使われ実績があるものを、既存製品で問題となっていた患者利便性を改善するために全く新しい製剤を適用することでメディカルニーズに応える製品です。

当社は限られた経営資源を有効活用しつつ継続的な事業遂行基盤を確立するため、引き続きリスクコントロールの思想に基づく医薬品開発を推進してまいります。

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